こんにちは。
今回は『未経験で経理に配属されたらやるべきこと』というテーマです。
<こんなひと向けです>
✔︎新卒で経理に配属され、「未経験でどのように勉強していったらいいのか分からない・・・」「そもそも経理ってどんな仕事をするのだろう?」という方
✔︎今まで営業など他の仕事をしていたのに経理に異動することになり、「効率的に役立つ知識を身につけたい!」という社会人の方
この記事を書いている私のことを簡単に紹介させていただくと、
新卒で大手化学メーカーに総合職で入社し、初期配属で工場の経理に配属されました。
もちろん会計の知識もなく、簿記の「ぼ」の字も分からないど素人でした。
そこから4年ほど工場経理を務め、その後東京本社にて経営管理という仕事をしています。
経理ってどんな仕事をしているの?
経理の仕事は会計という切り口から3つに分けることができます。
それが「財務会計」「税務会計」「管理会計」です。
それぞれの目的を簡単に説明すると、下のようになります。
✔︎財務会計・・・社外に公開する財務諸表(PLやBS、CFなど)を作成すること
✔︎税務会計・・・正しく税金を計算し納税すること
✔︎管理会計・・・売上や利益の最大化のための社内ルールや仕組みを作り運用すること
ほかにも取引先にお金を支払ったり受け取ったりする出納のような日常業務や、資金調達やM&Aなどのファイナンス業務が絡んでくることもあります。
この3つのどれか1つだけに関わるということはなく、3つの会計が密接に関係し合っていますが、
大まかには経理の仕事は上記3つのどれかに当てはまります。
例えば、私がいた工場経理の場合だと、
製造コストを下げるためのルールや仕組み作りをする「管理会計」がメインの仕事ですが、正しく製造コストを計算することは「財務会計」にも繋がっていますし、その結果正しい利益が計算されきちんと法人税を納税するための「税務会計」にも繋がっています。
自分が配属された経理の部署の目的を正確に理解するために、その部署の仕事が3つの会計のどれにもっとも当てはまるのかを考えると良いです。
また、部署という切り口でも2つに分けることができます。
✔︎モノづくりや営業の現場に近い経理
✔︎本社やコーポレート部門の経理
「モノづくりや営業に近い経理」というのが、工場経理や支店・支社の経理部門です。
実際のヒト・モノ・サービス・カネの動きを近い距離で見ていることから、数字の裏にどんな意味があるのかを理解できる部署です。
これらの現場に近い部署の経理が全ての数字のもとであり、そこから「本社やコーポレート部門の経理」にて数字が集約されていく流れです。
「本社やコーポレート部門の経理」では会社の財務状況を分析したり、経営者の意思決定に関われるなど、大局的に数字を見れるようになります。
どうやって勉強していけばいいの?
どんな経理部門でどんな仕事をするにせよ、私が初心者にオススメする勉強法は3つあります。
✔︎日商簿記検定3級
必須中の必須ですが、まずは日商簿記検定の3級を学習してください。
仕訳のルールを理解できればOKです。
前提知識がない方でも、参考書と過去問を買って毎日1時間の勉強を3ヶ月間も続ければ難なく合格できると思います。
試験範囲については3級が個人商店における簿記、2級が株式会社における簿記となっています。
3級を合格された方はそのまま2級の合格を目指すのがオススメです。
2級についても参考書と過去問を買って毎日1時間の勉強を3〜6ヶ月間続ければ合格できるレベルに達すると思います。
✔︎いつもの仕事で仕訳を書き出す
仕事で使用するシステムの裏でどのような仕訳がおこなわれているのか、書き出してみるのも非常に勉強になります。
例えば、出張で立て替えた電車代の精算をシステムでおこなったときに、
「(借)交通費 / (貸)当座預金」
のように仕訳を書き出してみることをオススメします。
✔︎とにかく現場に足を運ぶ
個人的にはこれが一番大切だと考えています。
メーカーであれば製造現場や倉庫に、支店や支社であれば営業マンと積極的に関わるなど、とにかく普段から現場に顔を出してください。
そうすることで現場で起こっていることと、仕事でみる数字がリアルにつながってきます。
初めのうちは何も分からなくても、この「数字をリアルに感じる」ようになれば一気に経理という仕事が意味のあるものに思えるはずです。
例えば、「いつも見ていた倉庫の棚にあった在庫が今月はとても増えている!」という場合は、会計上もその月の在庫数は増えているはずですし、
「在庫が増えるということは、もしかして売れてないのかな・・・?」と思って売上金額を見たら以前より売上が落ち込んできている、といったような具合です。
何か会計処理ミスがあっても「なんかおかしいな・・・」というように違和感に気付けるようになるので、不正会計の防止にもつながります。
まとめ
これから経理の仕事をする人にとっては不安があるかもしれませんが、まずは簿記3級程度の知識を身につけ、日々の仕事で分からないことが出てきたらひたすらググれば、あとは何とかなります。
特に、会計の知識だけでなく、ヒト・モノ・カネが動く現場にひたすら足を運び、1次情報を自分から取りに行くことがもっとも大切です!
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